佐伯建設 100年の歴史 ~躍動の時代~
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- バブル景気、そして崩壊。-堅実経営を貫く佐伯建設-
- バブル経済に沸いた80年代後半から90年代前半、建設市場は絶頂期の時代であった。市場は徐々に縮小に転じたが、90年代後半までは政府の景気対策で公共投資により、全般として建設業界は活況を呈していた。佐伯建設の受注も堅調に推移し、平成2年に初めて売上高が200億円を突破。平成5年には売上高250億円台まで上昇した。
宅地造成(グリーンタウン敷戸、あすとぴあ造成、田尻ニュータウン、高江ニュータウン等)、大分大学一般教養棟、別府水道局、大分市能楽堂、宮崎安田火災ビル、日田総合庁舎、野口病院、OC本社ビル、大分県共済会日田病院、臼杵医師会コスモス病院、亀の井別荘、竹田税務署、大分自動車道、スポーツ公園造成、七瀬川公園整備、全労済ソレイユ、大分市美術館、大分県中央警察署、三和酒類いいちこ日田蒸留所他大規模工場、トキハわさだタウン等、数々の大型物件の実績を残していった。バブル崩壊後、プロジェクトにかかる巨額投資をしていたことから一気に負債額が増加し、経営悪化が表面化し破綻した大手・地方ゼネコンも数多くみられた。多くが不良債権にあえいでいたバブル崩壊後も、佐伯建設の歩みは堅調そのものであった。
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1989年
平成元年東京支店を支社に昇格 -
■あすとぴあ戸室造成工事
■大分LNG受入設備工事
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1990年
平成二年徳島営業所を廃止し四国支店に統合 -
CADシステムスタート
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大分市七夕まつり府内戦紙(ぱっちん) 初出場
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■大分市能楽堂新築工事
■OC本社ビル新築工事
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■大分済生会日田病院新築工事
■野口病院増改築工事
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1991年
平成三年ロゼ南池袋(東京支社社屋)完成
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1992年
平成四年■日田市庁舎新築工事
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1993年
平成五年宮崎営業所を支店に昇格 -
- 赤レンガ館でBELCA賞を受賞
- 旧大分銀行本店、府内会館の改修工事が平成4年に着工、翌年竣工し、装いも新たに赤レンガ館として再生された。大正2年竣工時と異なった状態であった外観を改修し全体のデザインを統一させ、内部は、外観デザインをもとに天井を高く取り、木調とアールを基調に全面的にリニューアルを行った。
平成6年、その赤レンガ館がBELCA賞(ベストリフォーム・ビルディング部門)を受賞した。BELCA賞は、適切な維持保全を実施したり、優れた改修を実施した既存の建築物のうち、特に優秀なものの関係者を表彰する、日本初の既存建築物の総合的表彰制度である。赤レンガ館の具体的選考審査評は「80年の長きにおよぶ変容と度重なる改修に、同じ施工会社がお付き合いし、オリジナルを保存してきた」「建築の裏側の空間を生かして小広場を整備し、街づくりに積極的に参加した」点などである。
創業の歴史と深い縁のある赤レンガ館で、栄えある賞を受けたことは関係者に大いに喜びをもたらした。
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1994年
平成六年大分銀行赤レンガ館改修工事がBELCA賞(ベストリフォーム・ビルディング部門)に選ばれ設計、施工の両面で表彰される。 -
■大分県産業科学技術センター管理棟新築工事
■高江ニュータウン造成工事
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■臼杵市医師会立コスモス病院新築工事
■ホテル山水館改築工事
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1996年
平成八年川崎安太、会長に就任 4代目社長に川崎裕一就任
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- 大分中央警察署竣工 ―創業80周年を迎えるー
- 「市民に開かれた警察署」というメインテーマで設計された大分中央警察署。1階に広々としたオープンなエントランス、地階のレストランは明るく外部より直接出入りできるように配慮されている。佐伯建設が昭和39年に施工した大分中央警察署の建て替えである。平成7年1月に着工。阪神淡路大震災が発生したことを受け、鉄筋・鉄骨工事等、躯体工事に厳しい管理が強いられたが、職員、各専門業者が奮闘し、同年12月竣工した。
翌年、平成9年には創業80周年を迎え「お客様にもっと近づこう」というスローガンを掲げた記念式典を開催。世界的に著名な大分出身の建築家、磯崎新氏を招いた記念講演会も行われた。
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■竹田税務署新築工事
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1997年
平成九年80周年記念式典開催「お客様にもっと近づこう」スローガンを掲げる -
世界的な建築家 磯崎 新氏による記念講演会を実施
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- 神社・仏閣建築の専門部門 社寺部の新設
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宇佐神宮宝物殿・参集殿、春日神社本殿をはじめ、これまでの多くの神社・仏閣実績があり、伝統建築を看板の一つとして前面に打ち出す。専門技術の蓄積は勿論、現場担当をはじめとして神社・仏閣の仕事をライフワークとしたい社員が育ってきたことや、佐伯建設としての特色をさらに出していくことを狙った戦略である。九州全域まで受注・施工を広げていく方針である。
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- 商品技術開発室を発足させる
- 海外の施工方法、建築材料を調査研究する部門としてスタート。一級建築士3人の専任スタッフが大学教授、専門家とも連携を図り、新しい技術が使えれば積極的に導入することを目指す。
その後、SSアラミド工法、エコフローラ等を開発。
現在も、技術の中心的な部門として大きな役割を果たしている。
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■大分城址公園廊下橋復元工事
■大分スポーツ公園整備(造成等)工事
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1998年
平成十年
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■立命館アジア太平洋大学総合情報センター新築工事
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■全労済ソレイユ新築工事
■七瀬川公園整備工事
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1999年
平成十一年ISO9000認証取得 -
鉄筋コンクリート造賃貸マンション「エコフローラ」商品化
(商品技術開発室)
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■東筑紫短期大学新2号館新築工事
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2000年
平成十二年■トキハわさだタウン新築工事
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- トキハわさだタウンが完成 トキハⅢ
- 大分市の21世紀総合計画(新都心構想)に合わせて開発された商業集積施設である。SRC造(一部S造)4階建、広大な敷地を十分に利用し、延べ床面積66631㎡といわゆるアメリカタイプの郊外型店舗とは一線を画した、まさに「新都心」が突如、国道210号線沿いに出現した。
工事着手は平成12年2月。同年5月に全長230mの鉄骨が建ち、9月から南面の外壁を張り始めると一変して 白亜のニューイングランド風コロニアル調の外観が姿を現した。
10月末に竣工。11月30日プレオープン、12月2日グランドオープンし、連日多数の買い物客で賑わい、約10年経った今でも多くの人々の心を引き付ける大分を代表する魅力あるショッピングセンターとなっている。
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2001年
平成十三年新社章制定 -
- 本格的な競争の時代。勝ち残る経営を
- 21世紀に入り、構造改革による急激な公共工事の削減、民間建設投資も冷え込み、建設市場は05年以降ピーク時の60%まで縮小してしまった。また、耐震偽装事件、大手ゼネコンの政治献金問題、金融機関の貸し渋り等、建設業にさらに追い討ちをかける暗い出来事も相次いだ。
官庁営業においては、入札契約制度改革(一般競争入札、技術力・施工力・経営力が優れた企業が有利な総合評価制度への移行)、法令遵守への徹底(ペナルティー強化)、過当競争によるダンピング防止等、建設業は従来体制からの脱却が急務となった。
このときから建設業は本格的な競争時代へ突入したといえ、それと同時に過剰供給構造であった業界再編、淘汰もはじまったといえる。真剣に建設という仕事に取り組んで、実力のある建設会社だけが生き残る時代となった。
- 長年使用してきた社章を21世紀の初年度のスタートを機に一新
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Sは佐伯建設のS。創業以来の変わらない理念を表し、同時に永遠性、普遍性を意味するメビウスの輪が時を重ねながら、永久(とわ)に培われる信頼を表現。Sにクロスする5つの円は、社訓の誠実・感謝・創造・調和・努力。カラーのマリンブルーとフォレストグリーンは、環境をみつめ、創造し、未来に向かって躍進する佐伯建設をイメージした。
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「裏波溶接用バッキング材を用いた接合部改良工法」特許取得(商品技術開発室)
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■三和酒類いいちこ日田蒸留所新築工事
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2003年
平成十五年■大分自動車道東飯田工事
■若宮八幡社移築工事
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2004年
平成十六年
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- 大分マリーンパレス水族館うみたまごが完成
- 当水族館は、別府湾に面した大分市の高崎山下に位置し、昭和39年から大分生態水族館マリーンパレスとして開館。昭和40年代には年間100万人の入場者を誇り、開館から7年間、日本国内で最も入場者数の多い水族館であった。
平成16年に老朽化・ニューアル開業のため、建替工事をさせていただいた。現在は「うみたまご」の愛称で親しまれ、県内外からの多くの観光者がこの建物を訪れている。交通量の多い別大国道(国道10号)からよく見える建物であり、大分の新たなランドマークとして認知度は高い。新水族館は、テーマ性のある多種多様の空間が設けられ、なかでも要領1800トンの大回遊水槽や世界最大級のタッチゾーンは大きな見所である。建設にあたり、防水工事の強化対策、大規模なコンクリート工事、5m×8mの巨大アクリルパネルの搬入等、施工に携わった技術者は当時の苦労を振り返る。
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■エルセルモ八代新築工事
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2005年
平成十七年特許技術SSアラミド工法の施工に特化した関連会社として、株式会社サイキテックを設立
SSアラミド工法が国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録される -
■ラムネ温泉施設新築工事
■明野アクロス二番街新築工事
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2006年
平成十八年「コンクリート構造物の補強方法(SSアラミド工法等)」特許取得(商品技術開発室)
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■ララシャンス迎賓館新築工事
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アフターサービス体制の拡充を目的として、施工物件情報システムがスタート
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2007年
平成十九年創業90周年 -
90周年記念式典開催
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- 九州で最も信頼される建設会社を目指そう
- 平成20年4月トキハ会館にて創業90年を記念して、役職員・OBら約230人が集い、記念式典を盛大に開催。そのなかで、川崎社長より「我が社にとって忘れることができない言葉は『誠実一途』。この言葉の重みを噛み締めながら『技術の佐伯』を受け継いでもらいたい。そして来たる100周年に向け“九州で最も信頼される建設会社”を目指したい。」と今後を語る。
これからの厳しい大競争の時代を生き抜くために、これまでの「誠実一途」の良き伝統に更に磨きをかけると共に、時代の変化への果敢にチャレンジしていくことを力説した。
時代に負けない体質づくりという大きな課題に正面から立ち向かい、今も全社一丸となって挑戦を続けている。
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SSアラミド工法 国土交通省の橋梁耐震補強工事に採用
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2008年
平成二十年■福岡刑務所職員宿舎新営工事
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2009年
平成二十一年大阪支店、四国支店、小豆島営業所を廃止 -
■中津第一(はなぐり)トンネル建設工事
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2010年
平成二十二年本社ビル、各支店社屋リニューアル工事実施 -
■大分県立爽風館高校教室棟・体育館棟新築工事
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- 大分県立爽風館高等学校の完成
- 平成22年3月。大分市上野丘に定時制に通信制を併設する単位制の「爽風館高校」の校舎・アリーナ(体育館)が完成した。
県立の高等学校としては斬新な意匠が施され、鉄筋コンクリート造り。教室棟(地上4階、地下1階)と体育館棟(地上2階)からなる。延床面積は約1万2600㎡と大規模な学校である。
市中心部を望む校舎北側の各階には、生徒が集える学生ラウンジを配置。食堂、図書館は一般に開放するほか、県民を対象にした公開講座も行い、開かれた学校づくりを目指すという。
全館バリアフリー(エレベーター設置)、全普通教室に空調設備完備、自分の時間を有効に使える図書館やスポーツロビー、生徒ラウンジ、屋上には注目を集めている庭園(SOFUガーデン)を設置し、ガーデニングの授業や総合的な学習の時間に活用されている。これまでの公立学校に比べると、充実した機能、設備を備えた最先端の学校といえる。
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(代表取締役社長 川崎栄一)5代目社長に川崎栄一就任 川崎裕一、会長に就任 川崎裕一会長 逝去
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2012年
平成二十四年創業95周年
ISO 14001 認証取得
福岡支社に社寺部を新設 -
社長直轄でCS推進室を新設する
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創業100周年への経営ビジョンを打ち出す(SAIKI-VISION 2017)
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2013年
平成二十五年技術マイスター制度始動
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2014年
平成二十六年お客様サポート本部を新設する
コンプライアンス委員会 設置
■済生会熊本病院北棟増築工事
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2015年
平成二十七年本社ビル耐震化完了
■大分大学(旦野原)食堂新営その他工事
■平成26年度 都計改 第3-3号 街路改良工事
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2016年
平成二十八年経営企画室 新設
労働安全衛生マネジメントシステム「OHSAS18001」認証取得
本社ビル内部リニューアル完了
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2017年
平成二十九年創業100周年
新中期経営計画がスタート
生産性向上委員会 新設
ドメイン戦略プロジェクトチーム 新設
生産性向上委員会 新設
ドメイン戦略プロジェクトチーム 新設