※写真提供 「新建築」「大分の住まい情報誌WISE」ほか
house-Nの施工に2007年~08年にかけて携わったのが佐伯建設建築工事部の田原部長です。建設当時のことを中心にインタビューを行いました。
Q.最初にhouse-Nの図面をみて驚かれたそうですね。
house-Nは個人住宅で、述べ床面積も85㎡と住宅の中でも小さなものだとは思いますが、初めて設計図を見たときの衝撃が忘れられませんね。小さい建築物ではありますが、そこに込められたコンセプトや想いの壮大さに圧巻されました。
Q.この住宅の特徴となっている入れ子の構造が、非常に高い精度の施工を求められたとか。
はい。私も初めて設計図を見たときは、正直自信どの様に施工して行くか悩みました。ただ、着工後、建設地の大分にいらした設計者である藤本壮介氏のこの住宅に懸ける想いを聞き、「よし、やってやろう!」という気持ちになりました。技術者としての琴線に触れたといいますか。こんな気持ちにさせてくれたhouse-Nの施工をさせていただき、感謝しています。
Q.特に苦労された点があれば教えてください。
外壁に納まっているFIXガラスですね。
実はこの住宅、サッシを使用せずに、外壁のコンクリートの隙間にガラスをはめ込んでいます。これは通常の建築ではあまり行わない方法です。施工会社として、風圧の強いときのことなどを想定して、藤本氏ともやりとりをさせていただき、室内側から見えないように補強を施すという提案をさせていただきました。
お引渡しから2年が経過していますが、今でも気になってお施主様を訪ね、状態の確認はさせていただいています。
Q.竣工後、国内外の建築雑誌に掲載されたり、テレビ番組でも取り上げられたりと、house-Nが注目されましたね。
驚きました。実は施工段階でも、多くの学生さん、設計事務所をはじめとする建築関係者が現場に見学に来られていましたが、ここまで注目されるとは思っていませんでした。藤本氏の設計レパートリーのひとつに携われたことを誇らしく思う反面、周囲から注目されていることもあってか、お引渡し後のことも気にかかっています。親心みたいなものでしょうか。手がけた物件が子どものように思えてくる今日この頃であります。
Q.お施主様とも良い関係だとか。
ええ。いつも訪問するたびに温かく迎えてくださいます。 特に、住宅に関していえば、お施主様と「共に創り上げていく」というプロセスが重要になるかと思います。house-Nのお施主様は、藤本氏の設計を信頼し、そして私たち佐伯建設をパートナーとして認めて下さいました。そのご期待に沿えるよう、精一杯、施工させていただきました。素敵な住まい作りに参加させて頂きましたことを心から感謝いたします。
house-Nは個人住宅ですので、詳細な場所等ご案内はできませんことをご了承ください。佐伯建設では住宅建築も数多く手がけております。詳細は住宅建築のページをごらんください。